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2019年11月20日 (水)

江戸の諺『犬の手も人の手』

江戸の諺『犬の手も人の手』の話です。

『猫の手も借りたい(ほど忙しい)』という表現がありますから、これをもじった洒落なのでしょう。『猫の手が人の手の代用になるなら、犬の手もつかえるだろう』と茶化しているのでしょう、

『諺』や『洒落』は、『言葉』を用いた『遊び』です。『人間』は特別に『遊び』を好む動物です。これは高度な『精神世界』を保有していることに由来するのでしょう。

『遊び』は『楽しさを味わいたい』という欲求が背後にあり、いつもの梅爺流に表現すれば『安泰を希求する本能』が根底にあるということになります。

謹厳実直な人は、『遊ぶのは時間の無駄、遊ぶ時間があったら勉強しろ』などとお説教を垂れますが、『遊び』は、人間が無意識に利用している『ストレス解消法』でもあり、必ずしも『無駄』ではありません。

『良く学び、良く遊べ』という表現は、人間の本質を見抜いた名言であるように思います。

特に、子供にとっては『遊び』は、『好奇心を満たすもの』『ルールを学習するもの』『応用知識を増やすもの』『人間関係を知るもの』『情感を豊かにするもの』などの意味があり、大人になるプロセスとして『脳神経細胞ネットワーク』を強化していく重要な意味を持ちます。『遊び』に熱中するのは、健全な子供として当然のことです。

大人にとっても『遊び』は、『息抜き』であり、ストレス解消の手段として有効なものです。面白いもので、『遊び』でストレスが解消されれば、今度は、ストレスを求めて人間は有意義な目的に『挑戦』しようとします。弓を緩めたり張ったり繰り返すのが人生の極意なのでしょう。

『遊び心』をもった大人は、どこか魅力的です。

『スポーツ』は元より『芸術』も、原点は『遊び』ではないかと思います。人間は、これらを高度に様式化して、『スポーツ』『芸術』にまで高めたのでしょう。

『ゲーム』『娯楽』『芸能』に私たちが熱中するのは、『遊び』が人間にとって切っても切り離せないものであることを示しています。

精神状態を『楽しい』状態に保つことは、対応するホルモンが分泌されて、代謝が進み、免疫力が向上するなど、肉体的に良い効果をもたらすことが、医学知識で分かってきました。『笑う』ことは、健康に良いということです。結婚式で、新郎新婦が『笑いの絶えない家を作ります』などと誓いますが、大変重要なことです。人の顔から『笑み』が消えると、何か深刻な問題が起こったりします。

人間は、周囲のものを何でも『遊び』の手段にしてしまいますが、時に『言葉の遊び』は豊富です。

『日本語』の特性を活かして、日本人は沢山の『言葉お遊び』を考え出しました。『しりとり』などは、外国の言語では実現できない『遊び』です。

『アナグラム(文字の位置を変えて異なった意味の言葉に変える)』や『回文(前から読んでも後ろから読んでも同じ文章)』などもありますが、『五七五』『五七五七七』にこだわる『俳句』『川柳』『和歌』『狂歌』なども『言葉の遊び』の典型例でしょう。 

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