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2019年10月 7日 (月)

江戸の諺『手打ち』

江戸の諺『手打ち』の話です。これは『同意する』『合意する』の意味で、今日もよく使われます。同音語の『手討ち』の方は、『刀で成敗する』という意味ですから、日本語を学ぶ外国の方には、区別が難しいかもしれません。

日本では、『一件落着』の時に、『お手を拝借』ということで、全員で決められた様式の手拍子を打つことになります。また『会合』の終わりを告げる時も『〆(しめ)』と称して、全員で決められた様式の手拍子を打ちます。

梅爺の仕事の現役時代に、海外の子会社で、『わだかまりを捨てて心を一つにする』ための日本では重要な儀式であると『〆の手拍子』を紹介し、現地の人たちも、結構面白がって対応していました。

儀式そのものは異様に見えても、『絆の確認』は人間社会では重要なものであることを外国人もすぐに理解しますから、その意味を汲み取ることができたのでしょう。グループスポーツ競技でも、試合の前に全員で肩を組んで『さぁ、行くぞ』と叫んだりするのは、世界共通ですから、日本人の知恵が込められた『〆の手拍子』も理解してもらえるのでしょう。

前に『目(眼)』に関する、語彙の豊富さを紹介しましたが、『手』も人間にとっては重要な身体の部位ですから、これに関しても沢山の表現が日本語にはあります。

『手足を伸ばす』『手が上がる』『手が空く』『手が後ろに回る』『手が付けられない』『手が届く』『手(打ち手)が無い』『手が長い』『手が入る』『手が速い』『手が塞がる』『手が回る』『手ぐすね引く』『手癖が悪い』『手心を加える』『手玉に取る』『手取り足取り』『手に汗握る』『手に落ちる』『手にする』『手に取るように分かる』『手に乗る』『手に入る』『手に渡る』『手の裏を返す』『手の施しようがない』『手回しがいい』『手も足も出ない』『お手上げになる』『手を合わせる』『手を替え品を替え』『手を借りる』『手を切る』『手を下す』『手を加える』『手を拱(こまね)く』『手を差し伸べる』『手を染める』『手を出す』『手をつなぐ』『手を握る』『手を延ばす』『手を離れる』『手を引く』『手を広げる』『手を回す』『手を結ぶ』『手を緩める』『手を汚す』『手を煩わす』『上手に出る』『上手を行く』『得手に帆を揚げる』『王手をかける』『お手の物』『片手落ち』『大手を振る』『下手に出る』『引く手あまた』『人手に渡る』『押しの一手』『痒い所に手が届く』『火の手が上がる』『猫の手も借りたい』『六十の手習い』『その手は食わない』『手綱を締める』『濡手で粟』『手が要る』『手が切れる』『手がこむ』『手がすく』『手が付かない』『お手がつく』『手が離れる』『手が焼ける』『手に汗を握る』『手に合わない』『手に掛ける』『手八丁口八丁』『手も無く』『手を反す』『手を組む』『手を摺る(揉む)』『手を鳴らす』『小手を効かせる』『手の内に丸め込む』『手の内の珠』『手刀を切る』『手塩に掛ける』『お手盛り』『手車に乗せる』『手鍋下げても』『手間隙いらず』『諸手を挙げる』『触手を伸ばす』

『言語』と『文化』は強い関係を有しますが、これを見ただけで外国の方が日本語を習得するのがいかに難しいかが分かります。

私たちが外国語を学ぶ時も、同じことが言えます。『異文化を理解する』ことが、いかに難しいかが分かります。

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