« ガンを発症させる原因の究明(1) | トップページ | ガンを発症させる要因の究明(3) »

2019年9月 5日 (木)

ガンを発症させる原因の究明(2)

生まれつきの『ガン細胞』が、ある時期まで『冬眠』していて、何らかの環境変化で『覚醒(発症)』するという仮説を昨日紹介しました。しかし、梅爺は寡聞にして、そのような『事実』が証明されたという話は聞いたことがありません。

それよりも、可能性の高い考え方は、『正常であった細胞』が、何らかの要因で『ガン細胞』に変貌するというものではないでしょうか。

放射能や宇宙線にさらされたときに、『正常細胞』が破壊され、それによって『ガン細胞』に変わることがあることも分かっていますし、現在では、特定の『病原体(ウィルス)』が、特定の『ガン』を発症させる要因であることも分かっています。厳密にいえば、『病原体』が、正常な『体内微生物環境』を、ガンにかかりやすい『炎症性の環境』に変えてしまうらしいことも分かってきています。

ガンの20~30%は、特定の『病原体』を慢性的に保有することに由来することも研究で分かってきました。『ピロリ菌』が『胃ガン』を発症させやすいなどという因果関係も、それに相当します。

私たちの体内には、沢山の微生物が共生で住み着いており、この存在なしでは『生きていけない』ことも分かっています。この微生物の種類は1万種にものぼるということですから驚きです。更にこの微生物の数は、私たちの細胞の数(60兆個)の10倍にもなるということですから、唖然としてしまいます。『腸内フローラ』はその一部です。

普段私たちは、自分以外の『生物(微生物)』によって『生かされている』などと実感はしませんが、現実は、『自分だけで生きている』わけではありません。

生物進化の過程で、生物同士の『共生』が実現し、継承されてきた証拠です。人間も例外ではありません。私たちの『細胞』のなかにある『ミトコンドリア(小容体)』も、元はといえば、独立した『単細胞生物』であったものが、他の『単細胞生物』に取り込まれ、『共生』するようになったものです。

『ミトコンドリア』なしには、人間の生命活動は維持できませんから、これも『共生』で『生かされている』と言える事象の一つです。

人間は『神によって創られた特別な存在』と信じていた近世以前の人たちが、『人間は下等な微生物の力を借りなければ生きていけない』などということを知ったら、腰を抜かすかもしれません。

私たちの体内で『共生』している微生物の全てが、私たちの『生命活動』に有益に貢献しているわけではなく、中には、好ましくない『悪玉』も含まれています。

この『悪玉』が、『ガン』の発症に、何らかの関わり合いを持つのではないかと容易に推測できます。

このエッセイの著者は、『ガン細胞遺伝子構造』の特定も重要ですが、更に体内微生物と『ガン』の関係を明らかにする研究が重要であると主張しています。因果関係が判明すれば、対応策も見えてきますから、これは一理ある主張です。

体内微生物の研究は、最近主流になりつつありますから。『ガン』との関係も色々判明することになるのではないでしょうか。 

|

« ガンを発症させる原因の究明(1) | トップページ | ガンを発症させる要因の究明(3) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ガンを発症させる原因の究明(1) | トップページ | ガンを発症させる要因の究明(3) »