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2019年9月 8日 (日)

江戸の諺『山出し娘』

江戸の諺『山出し娘』の話です。これも諺というより、江戸の世で使われていた『用語(表現)』です。

現代では、田舎や山奥に住んでいても、テレビ・ラジオやインターネットで、最新のニュース、流行や、アナウンサーの標準語等に接することができますから、『田舎住まい』の人も、その気になれば、『洗練された都会人』のように振舞うこともできますが、江戸時代は、『田舎育ち』は、文字通り着ているものや、話し方の『訛り』で、『都会人』には『田舎者』と判別できました。

『山出し娘』は、それを表現したもので、『都会人』の『自分たちの方が垢抜けしている(洗練されている)』という優越感が込められています。

人間の『精神世界』の根底に、『安泰を希求する本能』があり、『他人より自分の方が勝っている』と思うことで、『安泰』を得ようとします。『優越感』はそのようにして生じます。

私たちは、何とかして他人の『あらさがし』をして、『優越感』を満足させるためのネタ探しをします。

『容貌』『体格』『貧富』『出自(出身)』『教育レベル』『言葉づかい』など、ありとあらゆるものが『あらさがし』の対象になります。『相手を蔑むこと』が目的ですから、『あらさがし』の対象は必ず見つかります。根拠があろうが無かろうが、『あら』を必ずでっちあげることになるのが『精神世界』の特徴の一つです。

『格差のない社会を実現』などと政治家は、奇麗事を言いますが、『優越感』が人間の本性に深く根ざしている以上、人間社会から『格差』は無くなりません。

『人種差別』も、『理』ではなく『情(好き嫌い)』が根底にあることが問題を難しくしています。『情』は生物としての原始的な判断基準であり、理屈抜きのものであるからです。

『好き嫌い』という情感が先行し、それを裏付ける『あらさがし』をして、『優越感』を満足させる(格差を確認する)という行為を、私たちは無意識に繰り返しながら生きています。『いじめ』もこれが根底にあります。

梅爺がブログの中で、『トランプ大統領』『プーチン大東証』『習近平国家主席』『金正恩委員長』を、『いかがわしい人物』と表現しているのも、これに類する行為です。

自分の『優越感』は、客観的な根拠を欠く『さもしい』ものだと、恥入り抑制できる人は器の大きな人です。

『理』では理解していても、根拠のない『優越感』を抑制することは、なかなかできません。

梅爺が好々爺(こうこうや)になかなかなれないのはそのためです。

『山出し娘』は、実は『都会の娘』より、健康的で気立てもやさしい娘であるのかもしれません。

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