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2019年8月13日 (火)

科学が『パンドラの箱』を開けてしまった(2)

『科学知識』が乏しかった中世以前の人たちにとって、『宇宙』『生命』『人間』は、神秘的で不思議な『ブラック・ボックス』でした。

これらの『ブラック・ボックス』を、説得力のある『因果関係』で説明するために、人類は『神』という、実に見事な抽象概念を創出しました。

地球上の、未開部族を含む、あらゆる民族が『神(または神々)』という概念を保有していますので、脳の進化のレベルに応じて、人間は必ず『神(神々)』という概念を思いつくように見えます。他の動物は、『神』という概念を保有していないとするならば、脳に関する生物進化のレベルに関して、人間だけあるレベルを越えたのであろうと推測できます。この『あるレベル』を越える要件は何かを追求すれば、『人間』の本質が見えてくるのではないでしょうか。

ある人が思いついた抽象概念とその価値観はその人にとっての『主観』ですが、他の人もその『主観』に共鳴し、自分のものとする『主観の共有』能力こそが、生物の中で『人間』だけが保有する能力であり、これが『文明』を築く基盤になったと『ホモ・デウス』の著者は述べています。この鋭い洞察に、梅爺も『同意(共鳴)』します。

『主観の共鳴』の代表的な対象が、『神』『貨幣』『国家』であると、『ホモ・デウス』の著者は指摘しています。『主観の共有』能力が無ければ、見ず知らずの人間が多数集まった『コミュニティ』は維持できないという指摘です。

『宇宙』『生命』『人間』は、全て『神(神々)』が想像したものであり。その営みは『神(神々)』によって司られているという『因果関係』が、『宗教』によって提示だれ、人々はそれを『信じ』ました。つまり『神』を『信ずる』ようになったということです。

『神』による『創造』という『因果関係』の説明は、『ブラック・ボックス』の中身を説明したことにはなりませんが、少なくとも『宇宙』『生命』『人間』が存在するのはなぜかという疑問に答えたものでした。

人々にとって『誕生』『死』も神秘で不思議な事象でした。『誕生』には男女の本能的な『性行為』がかかわることや、その結果が『妊娠』『出産』につながると言ったことは経験則で分かっていたとしても、『受精卵』が細胞分裂を繰り返して、新生児になるなどという『カラクリ』は分かっていませんでした。

『死』は、『生命』の停止であることは、表面的に理解できたとしても、『死』によって自分の存在が、消滅するという『恐怖』『不安』を誰もが抱いたに違いありません。

『宗教』は、人間の存在そのものを『神』による創造としただけではなく、『誕生』『死』にも『神』がかかわるという『因果関係(説明)』を提示しました、

『誕生』時に、人間は『神』から『魂』が与えられ、『死』後この『魂』は、『神のみもと(天国)』に招かれるという説明がなされました。ただし生前『神』にそむく生活をした人は、死後『天国』へは行けず『地獄』に落ちるという恐ろしい条件も付いていました。

 

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