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2017年3月 2日 (木)

『科学』を受け入れようとしない人たち(3)

私達は日常の『思考』を、『精神世界』の『理』と『情』という異なった価値判断基準を用いて行っています。更に、『精神世界』は、本人が意図して行う『随意』の判断と、無意識に行う『不随意』の判断に区分けできます。 

『情』の多くは『不随意』です。『感動する』『一目ぼれする』『毛嫌いする』などの行動は、不意に襲ってくる『情感』に基づいていますから、本人も戸惑うことがしばしばです。 

逆に『理』の多くは、『損得を計算する』など、本人の意図が関与しますから『随意』の判断になります。

人間は、生物としての特性として『個性的』であるように宿命づけられていて、『精神世界』もまた『個性的』です。

当然のこととして、私達が日常行っている『判断』もまた『個性的』であることから逃れられません。

このことを正しく理解していないと、他人も『自分と同じように考え、感じている』のであろうと誤解することになります。

さらに、『自分の考え方、感じ方』が『正しい』と思い込むことで、それに同調しない他人を『間違い』と非難するようになると、『人間関係』はこじれ始めます。

厳密にいえば、『親子』『兄弟』も、『考え方、感じ方』が同じとは言えませんし、もともと血縁的に他人である『夫婦』は、まおさら同じとは言えません。

『違いを認めて、共存する』という寛容さがないと、『人間関係』はうまくいきません。外向きに『おしどり夫婦』といわれる人たちは、偶然『考え方、感じ方』が似ているという幸運な場合もありますが、多くは、夫婦のどちらかか、または双方が『寛容』であるという器量の持ち主であることに依存しています。

自分が期待するように相手が『振る舞ってくれない』のは『けしからん』と言い出したらきりがありません。自分も相手の価値観に合わせるように『振る舞っている』のかどうかを胸に手を当てて考えてみれば、お互い様であることが分かるはずです。

国と国の関係(外交)も同じです。双方が『違いを認めて共存する』という価値観を保有しなければ成り立ちません。しかし、現実の世界では、『自分が正しい、あなたが間違っている』『私が望むようにあなたが行動しないのはけしからん』と主張しあって、紛争や戦争が絶えません。

『政治リーダー』や『経営者』は、多様な価値観をもつ『国民』や『社員』を束ねて、『国家』のため、『企業』のために、『決断』をくだすことになりますから、大変な役割と責任を負っていることになります。

『政治リーダー』や『経営者』が、高い『知性(理)』と健全な『情』の双方を兼ね備えていることが求められます。そうでないと『国民』や『社員』は不幸を背負いこむことになりかねません。

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