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2015年2月 4日 (水)

怖ろしいのは天災ではなく人災(4)

起こる確率は極めて低いものの、起きてしまったら人類にとって壊滅的な事態になるというリスクは、なかなか政治的な優先課題にはなりません。どうしても起こる確率の高い課題が優先されるからです。 

『天災』は、科学的な予測能力を高めることが対応策になりますが、『人災』は、人間の行為が起点になりますから、『不都合な行為』や『一見好都合に見えて実は不都合を内包している行為』を監視する体制が必要になります。 

ここで難しい問題は、『不都合』『好都合』は、人間の『精神世界』の価値観がきめることで、『精神世界』が個性的である故に、絶対的な判断尺度がないことです。つまり、ある人は、他人には『不都合』なことを、自分では『好都合』と考えて行っていることが多いということです。これはコミュニティでも同じことで、『民族紛争』『宗教紛争』などは、コミュニティの価値観の違いで発生します。 

個人もコミュニティも、己が大切と信ずるものを保有することは、意味のあることですが、それが他人や他のコミュニティにとっては『不都合』なことかもしれないと認識するには、『知性』『理性』を必要とします。他人の視点(価値観)で自分を観るという行為であるからです。 

『愛国無罪』などという勝手なスローガンがまかり通る中国、『偉大なロシア復興』を掲げて突っ張るプーチン率いるロシア、絵に描いたような独裁国家である北朝鮮は、他国の『不都合』などは、二の次ですから国際的に『人災』を引き起こす火種になりかねません。

最先端の『科学』が内包する危険を察知することは、『科学』の内容が高度化、複雑化しているだけに容易ではありません。科学者自身が倫理観を持つことは勿論重要ですが、一般の人でもその『科学』の本質を理解して、洞察に加わる必要があります。とくに政治リーダーには、この資質が求められます。

少なくとも、いかなる『科学』成果にも、『好都合』と『不都合』が抱き合わせで内包されていることを見抜き、『美味しい話』だけが喧伝されるときには、特に疑ってみる必要があります。

『怖ろしいのは天災ではなく人災』という論文を掲載した筆者の『Marin Rees』氏は、一般人を巻き込んだ国際的な監視網を『インターネット』に期待しています。

『インターネット』は確かに国際世論を形成する上で、有力な手段ですが、特定の思想を喧伝する手段にもなりうることを知っておく必要があります。『イスラム国』の『インターネット』を利用したリクルート作戦に応えて、西欧の若者がテロリスト集団へ参加する問題が報じられています。これらの若者が、再帰国して、西欧でテロ活動をする危険に先進国は怯えています。

『インターネット』も『好都合』と『不都合』が抱き合わせの手段であるということです。

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