« 謎が謎を呼ぶ(4) | トップページ | 謎が謎を生む(6) »

2015年2月 9日 (月)

謎が謎を呼ぶ(5)

『科学』がある『真理』を見つけると、またその奥に『謎』が現れるという『謎が謎を生む』という現象が続くことを考えると、人間は『謎』を解明しつくすことはできないのではないかという推量にもなります。

どうせそうなら、ある時点で『謎』の究明はあきらめ、それは『神の御業(みわざ)、神の思し召し』として、信ずるしかないという主張も一理あります。このように『物質世界』の『摂理の究極』は、『神』に辿りつくという主張は昔からあり、梅爺も『そうかもしれない』と受け容れることができますが、この『神』は、『宗教』が教義で示す『神』とは似て非なるものになります。つまり、『物質世界』には『情』を持ち込めませんので、『神』の『愛(人を愛して下さる)』は期待できなくなり、教義が成り立たなくなるからです。

『物質世界』の『真理』の源を『神』とすると、『真理』は『物質世界』の『変容』の全てに関与することになり、『変容』は人間にとって都合の良いこと、悪いことを全て包含しますので、『神は、人間を特別視してくださる』という論理がなりたたなくなります。逆に言えば『人間の願い事』などとは無縁な存在になります。

『宗教』の『神』は、人間の『精神世界』の中でのみ、『意味のある概念』であり、『物質世界』へ持ち出して適用しようとすると、途端に矛盾に遭遇することになります。『神』も『物質世界』の摂理に矛盾するものであってはならないことになり、『神を構成している素材は何か』『神は何をエネルギー源として活動しているのか』などと、または『神』はどのような数式で記述できるのかなどと言う味気ない質問に答えなければならなくなります。『宗教』の『神』は、『精神世界』の『抽象概念』であるからこそ、『精神世界』の中では、だれも『神を構成する素材』『神を動かすエネルギー』などを問題にしません。『神は全知全能である』という定義も『精神世界』であるからこそ成立する話です。『抽象概念』は『空想の産物』で、自由自在に創出できますから、『神』だけでなく『悪魔』『天使』『妖精』『霊』『フェニックス』『ドラゴン』『不老不死の妙薬』も存在可能で、だれも『素材』や『エネルギー』を問いただしたりはしません。『桃太郎』は『桃から生まれた子供』であってもかまいません。『精神世界』を華やかに、豊かにしているのは『抽象概念』なのです。

『物質世界』の現象である『ビッグ・バン』を、『謎』として解明しようとすると、次々に新しい『謎』に遭遇します。『ビッグ・バン』が起きてから以降の事象は、現代科学で、ほとんど合理的に説明ができますので、『ビッグ・バン』は『定説』になっていますが、『最初に何が起きたのか』は、『仮説』の領域を出ていません。

一つの『仮説』は、『真空エネルギーだけの世界に、突然宇宙のタネが出現し、真空エネルギーによって、倍々ゲームのようにタネは拡大(膨張)を開始した』という大阪大学の佐藤勝彦教授が提唱する『インフレーション理論』です。この理論を適用すれば、138億年後に、現在の『宇宙』になることは説明できますので、『インフレーション理論』は、国際的にも受け容れる学者が増えつつあります。

しかし、梅爺のような素人でも、『真空エネルギーだけの世界』とは何で、何故最初に存在していたのか、『真空エネルギー』とは物質を膨張させる『ダーク・エネルギー』のことなのか、『まるで手品のように、無の世界に宇宙のタネが出現すると言う現象はどう説明できるのか』、『宇宙のタネ』とは、『超ひも理論』の、『超ひも』にことなのかと、次々に子供じみた疑問が湧いてきます。

『インフレーション理論』が正しいとすると、『ビッグ・バン』の最初には更に肉薄しますが、『真空エネルギー』や『無から宇宙のタネが出現するカラクリ』は依然謎として残ります。

|

« 謎が謎を呼ぶ(4) | トップページ | 謎が謎を生む(6) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 謎が謎を呼ぶ(4) | トップページ | 謎が謎を生む(6) »