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2013年2月11日 (月)

繋がるほどに孤独(1)

NHK地上波教育テレビで土曜日の夜放映される『スーパー・プレゼンテーション』という番組に、アメリカMITの心理学者、『シェリー・タークル(Sherry Turkle)』が登場し、『Connnected, but alone(繋がるほどに孤独)』という内容のプレゼンテーションを行いました。

彼女は、1980年代の『PC(パーソナル・コンピュータ)』や、1990年代の『インターネット』の爆発的な普及時には、『仮想環境と現実環境の融合利用』という視点で、『IT(情報通信技術)』を、肯定的に賛美していました。

『本を読む』『映画やテレビを観る』ことも『仮想環境』の体験でしたが、それは『与えられた情報』に接すると言う、『一方(片道)通行』でした。しかし『PC』や『インターネット』の登場で、私たちは、『自分も情報発信源として参加する』という『即時双方向通行』の手段を手に入れました。

現実に眼の前に居る人とは、従来から『即時双方向(Interactive)通行』のコミニュケーションを体験してきましたが、遠く離れた、それも見知らぬ人と即時にコミニュケーションができるという体験は、画期的なことでした。

人類は、新しい環境や、新しい道具に接して、それに適応する能力を発揮し、自分の行動レベル、行動範囲を進化させてきました。人類の生物的な肉体進化は短期間には起こりませんが、人間社会の『文明進化』は、この100年間で、大きな変貌を遂げました。私たちは、人類として『非常に特異な時代に生きている』と認識する必要があります。『過去』を理解するには、当時の『文明レベル』を知る必要があります。奈良時代や平安時代の日本人は、『国難』『天災』『疫病』『飢饉』には、神仏への『加持祈祷(かじきとう)』が有効であると『本当に信じていた』が故に、神社仏閣が多数建立されました。勿論権力者の自己顕示や、外国への対抗意識、自分自身の来世での救済願望もありましたが、基本的には『神仏の加護』を信じて生きていたことになります。後代の私たちのための『観光資源』として残そうと考えていたわけではありません。

『IT(情報通信技術)』は、利便性などの点で、画期的な生活環境の変化をもたらしましたが、一方、人間をダメにするネガティブの要因にもなっていると指摘する人達が現れつつあります。

世の中のことは、何事も長所と短所が同居していますので、当然と云えば当然なのですが、『行き過ぎ』に対する『反省』が顕著になってきたということでしょう。

番組のプレゼンテータ『シェリー・タークル』も、従来の『IT』肯定論者から、一転して批判的になったことを自分でも認めた上での話でした。

タイトルにあるように、『携帯電話』『スマート・フォン』が普及し、ネットワークで『繋がれば繋がるほど、人間は孤独になる』という弊害について見解を述べました。勿論ここでいう『孤独』は、『精神世界』のことで、一見矛盾したこの表現を理解するには、人間の『精神世界』を洞察する必要があります。

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