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2012年3月 6日 (火)

ドキュメンタリー番組『なぜ人間になれたのか』(2)

『なぜ人間になれたのか』を考える時の一つの手掛かりは、他の動物と『人間』の違いに注目することでしょう。『文明』を築き、今や地球上に君臨する『人間』は、他の動物とは決定的に異なっていると云いたくなりますが、身体の構成要素、生命の営みやしくみなどを観るかぎり、他の動物と『ほとんど変わるところが無い』とも言えます。

『生物進化論』を肯定すれば、『人間』も他の動物も、元をたどれば同じ『祖先』に到達するわけですから、『ほとんど変わらない』のは当然のことです。日本では、あまりピンとこない話ですが、西欧、特にアメリカでは、現在でも『生物進化論』を受け入れない人たちが40%以上いて、学校で『生物進化論』を教えることに反対しています。聖書の教えである『神』による『天地創造』が正しいと『信じて』いるからです。『創造論』を主張する学者もいて、『生物進化論』の学者との間で激しい議論が交わされています。

『創造論』者によれば、『天地創造』は今から約6000年前のことで、『神』が自分に似せて『人間』をつくり、他の動物も最初から『他の動物』としてつくったということになります。科学者が提唱する、『137億年の宇宙の歴史』『46億年の地球の歴史』『地球上に生命体が出現したのは、少なくとも30億年前』『サルとヒトが生物種として枝分かれしたのは800万年前』などという、タイムスケールと比べると、6000年前の『天地創造』は、あまりにもかけ離れています。

科学者は、あらゆる手段を駆使して、遠い昔の『出来事』を推測、算定していて、『生物進化論』には『矛盾』が見つからないことから、『定説』になっています。『創造論』者は、『聖書に記述されているから正しい』の一点張りですから、どうみても論争にならないはずですが、それでもアメリカ人の40%以上が『創造論』を受け容れているわけですから、単純な話ではありません。

NHKのこの番組のように、『生物進化論』を当然のこととして肯定した上で、『なぜ人間になれたのか』を追求する内容が、もしアメリカで放映されたら、ごうごうたる非難がまきおこる可能性があるということです。しかし、日本では、NHKに抗議が殺到したと言う話は聞きません。

日本人の多くは『アメリカは文明先進国』と単純に考えていますが、アメリカのこのような側面も理解しないと、『社会的異文化』は理解できません。

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