« 先史人侮りがたし(1) | トップページ | 先史人侮りがたし(3) »

2011年12月28日 (水)

先史人侮りがたし(2)

NHKBSハイビジョンで、先史時代の『世界遺産』を特集した番組があり、これを録画して観て、梅爺は『先史人侮りがたし』の念を一層強くしました。

最も興味を惹かれたのは、先史・古代人は、想像以上に『遠洋航海技術』を身に着けていたのではないかということです。

南米ブラジルの『カピパラ山地国立公園』は、世界で最も豊富な『先史人洞窟壁画』が存在する『世界遺産』で、驚くべきことに、この付近で発見された古代人の頭蓋骨が、年代測定で2万2千年前のものであり、しかも『モンゴロイド(黄色人種)』ではなく『ネグロイド(黒人種)』であると判明したというのです。この頭蓋骨は目下、パリへ運ばれ、詳細の研究がおこなわれているとのことですが、もし、推定通りに2万2千年前のの『ネグロイド』であると確定すると、人類考古学に関する従来の『定説』は完全に覆ることになります。

従来の『定説』は、17万年前にアフリカ中部のサバンナ地帯で誕生した『現生人類』は、8万年ほど前から、『脱アフリカ』を開始し、砂漠に阻まれた北部アフリカ(現在のエジプトなど)へ陸路到達したのではなく、紅海を渡ってアラビア半島に達し、続いて中東、アジア、ヨーロッパへ進出し、シベリヤ、ベーリング海峡(当時は陸続き)経由で北米に達し、中米を経由して最終的に南米に達したというものでした。この説では、1万2千年前以前に、南米に『現生人類』が到達したことはあり得ないことになり、更に到達したのは『モンゴロイド』以外ではあり得ないということになって、上記の新発見は全く説明がつかないことになります。

梅爺も前に『定説』を疑う内容の『南米大陸の最初の住民』というブログを書きました。

http://umejii.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-8256.html

この時梅爺は、オーストラリアに到達した『アボリジニ』が、遠洋航海で太平洋を渡り、『モンゴロイド』より先に南米大陸(西海岸)へ到達していたのではないかと、勝手な想像をしました。

しかし、今度の発見は、『アフリカの西海岸から、ネグロイドが遠洋航海で大西洋を渡り、モンゴロイドより先に、南米の東海岸へ到達していた』ことを示唆しています。つまり現生人類は、北米より先に南米へ到達したということになります。当時は現在よりも海面が140メートル低かったこと、ブラジルのカピパラ山地は東海岸に近いこと、海流の状況などを考えると、広い太平洋を航海したというより、大西洋を渡ったという方が、ずっと可能性が高いことに気付き、梅爺は『なるほど』と虚をつかれたように感じました。

梅爺が最初に現生人類の歴史についてブログを書いたのは、『エデンを離れて』で、2年前のことですので、それから短い間に、人類考古学は大きく変わろうとしていることが分かります。こんな面白いことが次々に起こるのでは、野次馬の梅爺はおちおち死ねません。

http://umejii.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-17f7.html

いずれにしても、数万年前の現生人類は、既に遠洋航海をする技術を身に着けていたということに他なりませんから、『先史人侮りがたし』の念は一層深まります。

|

« 先史人侮りがたし(1) | トップページ | 先史人侮りがたし(3) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 先史人侮りがたし(1) | トップページ | 先史人侮りがたし(3) »