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2011年3月12日 (土)

知の巨人『ジャレド・ダイヤモンド』(3)

『ジャレド・ダイヤモンド』博士の著作は、現在までに以下の4冊です。

(1)The Third Chimpanzee: the Evolution and Future of the Human Animal, (HarperCollins, 1992).
長谷川真理子・長谷川寿一訳『人間はどこまでチンパンジーか?――人類進化の栄光と翳り』(新曜社, 1993年)
(2)Why is Sex Fun?: the Evolution of Human Sexuality, (BasicBooks, 1997).
長谷川寿一訳『セックスはなぜ楽しいか』(草思社, 1999年)
(3)Guns, Germs, and Steel: the Fates of Human Societies, (W.W. Norton, 1997).
倉骨彰訳『銃・病原菌・鉄――1万3000年にわたる人類史の謎(上・下)』(草思社, 2000年)
(4)Collapse: How Societies Choose to Fail or Succeed, (Viking, 2005).
楡井浩一訳『文明崩壊――滅亡と存続の命運を分けるもの(上・下)』(草思社, 2005年)

(1)(2)は、本来の生物進化学に関するもので、(3)(4)が『文明論』です。(3)でピューリッツァー賞を受賞しています。

梅爺は、どれも読んでいません。かなり頻繁に書店の洋書コーナーを探索してきたつもりですが、目にとまらなかったとすると、梅爺のアンテナ感度は怪しいものだと自信がなくなりました。いずれも翻訳本が日本で発刊されているようですが、できれば、ダイヤモンド博士の『息吹』に直接触れてみたいと思いますので、原書を見つけた時に購入したいと思います。翻訳本を信用していないと言う意味ではありません。

ダイヤモンド博士が、『何故ユーラシア大陸で発祥した文明が現代文明として隆盛なのか』という『疑問』をもったのは、生物学者としてニューギニアの調査に出かけた時に、原住民から『あなたたちは、沢山新しいものを持ってくるが、どうして自分達はこれらを見つけたり、作ったりすることが出来なかったのか』と問われた時であると、インタビューで語っておられます。学者にとって、沢山のことを『知っている』ことより、『適切な疑問』を想定できる能力が大切であることが分かります。『適切な疑問』さえ設定できれば、もう勝負あったも同然であるからです。

原住民の問いへ、ヨーロッパ人は、『大変申し上げにくいのですが、私達(ヨーロッパ人種)の方が、あなた達(ニューギニアの人たち)より、賢かったからです』と答えるかもしれませんが、それは全く根拠がないことです。ダイヤモンド博士は、一日ニューギニアの人たちと付き合っただけで、彼らが人間としては、ヨーロッパ人に負けないくらい『賢い』人たちであることに気付いたと述べておられます。それでは一体何故『ユーラシア大陸発祥の文明』が世界を制覇したのでしょう。ダイヤモンド博士の慧眼(けいがん)がここからいよいよ発揮されることになります。

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