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2011年3月10日 (木)

知の巨人『ジャレド・ダイヤモンド』(1)

人類の『文明』の『興隆』と『衰退』については、多くの歴史学者が過去に論じてきました。特に古代文明については、残されている遺跡から『興隆』と『衰退』があった『事実』は確認できますので、盛衰の本当の理由は『ああだろう、こうだろう』ともっともらしい『仮説』が沢山述べられ、梅爺も『そうかもしれない』とは思いながら、なんとなく『隔靴掻痒(かっかそうよう)』で、的を射ていないようなもどかしさを感じていました。事象を表面的に解説することは、誰にでもできますが、本質を見抜くことは容易ではないからです。

現代文明の基盤は、ユーラシア大陸の現生人類が創り上げたものです。物や情報が自由に移動する今日では、ユーラシア大陸以外に住む人たちも現代文明の恩恵に浴することができますし、新大陸アメリカが現代文明の牽引国になっていることなどから、本質が見えにくくなっていますが、何故現生人類発祥の地であるアフリカや、肥沃な土地や資源に恵まれた北米、南米大陸で、現代文明が産声を上げなかったのかは、考えてみれば不思議な話です。

NHKBSハイビジョンで、アメリカの生物地理学者『ジャレド・ダイヤモンド』博士へのインタビュー番組、『未来への提言』が放映され、梅爺は録画して興味深く観ました。コンピュータで仮想地球儀をつくりだし、世界規模で環境問題をシュミレートしている京都造形芸術大学の竹村真一教授が、アメリカまで出かけて英語でインタビューする形式で、本質を理解していないNHKのアナウンサーが、表面的な質問をする、いつものインタビュー形式(『100年インタビュー』と言う番組の形式)より、安心して観ることができました。

『知』の内容を解説してもらうために、『無知な質問』をするという形式も、勿論ありますが、やはり『知』と『知』の対話の方が、スリリングです。こちらのアンテナ感度が低ければ、相手のレベルを感知できません。梅爺は、自分なりの『知的冒険』を求めて、錆つきそうなアンテナの感度劣化を防ごうとしていますが、なかなかままなりません。

『ジャレド・ダイヤモンド』博士は、文明の『興隆』は、偶然の自然環境によるもので、『衰退』の多くは、人類自らがその自然環境を破壊したからであると、述べておられます。科学者らしく、それを具体的に論証しようとしますので、説得力抜群です。梅爺は、『眼から鱗が落ちる』ように、『なーるほど』と感服してしまいました。

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