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2010年4月 5日 (月)

ホモ・フロレシェンシス(3)

人類種の進化は、『猿人』『原人』『旧人』『新人』と大雑把に区分けすると、理解しやすいように思います。勿論、これは学術的な区分ではありませんので、厳密ではありません。『猿人』は、7~8百万年前から2百万年前まで、『原人』は2百万年前から80万年前まで、ネアンデルタールなどが属する『旧人』は80万年前から2~5万年前まで、私達が属する『新人(ホモ・サピエンス)』は、20万年前から現在までというところでしょうか。

何度も書いてきたように、現在地球上には、『新人(ホモ・サピエンス)』しか存在していませんので、その他の人類種は、全て『絶滅』したことになります。『ホモ・サピエンス』の先祖は、『旧人』の『ホモ・ハイデルベルゲンシス』と考えられています。

『直立二足歩行』は、『猿人』から始まったと考えられますが、本格的に『樹上生活』から『地上生活』へ移行したのは、『原人』の頃からではないかと推測されます。『脳容積』が飛躍的に増加し始めたのは『旧人』の頃からです。簡単な『道具』は、『猿人』の頃から見受けられますが、本格的な石器や土器は『原人』以降で、『脳容積』の増加に呼応しています。

『新人』は、総合的に『地上最強の生物』として、今日地球を支配していますが、『原人』の頃までは、むしろ『弱い生物種』で、巨大な肉食獣の『餌』となる危険を常に感じながら生きていたはずです。『餌』となることを回避するための『恐怖の本能』などは、この頃獲得したものとして、私達の中にも引き継がれていると考えられます。

ところが、『旧人』『新人』となって、『高度な道具』『知恵』『高度な言葉』などが進み、人類種は、むしろ『餌』になることから、逆に他の強い生物の『ハンター』に立場が変りました。『人類種』が進出した地域で、ほとんどの巨大生物種が絶滅してしまったのは、『人類種』がこれらを『餌』として狩猟の対象にしたからと考えられています。『人間の増加で他の生物種が絶滅する』傾向は、今でも続いています。

インドネシアで見つかった『ホモ・フロレシェンシス』は、『原人』に属すると考えると辻褄があいます。フロレス島という、隔離された環境ゆえに、約100万年の間『原人』のままで、『新人』の時代まで(1万2千年前まで)存続し続けた、極めて例外的な『人類種』であると考えられます。

生存に適した環境では、『生物種』は、進化せずに、昔の原型を保って生息し続けることは、シーラカンスや、ある種のトカゲなどで分かっていますので、『人類種』でそのようなことが起きることも、ないとは言えません。

厳しい生存のための環境では、『進化』し、安泰な環境では『進化』しないということは、人の人生になぞらえて考えると、なかなか示唆に富んでいます『艱難辛苦汝を玉にす』とは良く言ったものです。

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