« 日本人は何処から来たか(7) | トップページ | ヒトの記憶(1) »

2009年7月29日 (水)

日本人は何処から来たか(8)

『日本人は何処から来たか』の著者、松本氏は、世界中から収集した各民族のGm型血液分析資料を駆使して、17万年前にアフリカを出た『現生人類』が、世界中にどのように、進出していったかのを追及しています。

例えば、オーストラリアのアボリジニは、オーストラリアがユーラシア大陸と陸続きか、浅瀬でつながっていた時代(4万年以上前)に、渡った人たちで、その後オーストラリアが、海で隔たれてしまったために、極めて『原初の姿』に近い形で、隔離され残った民族と推定しています。つまり、『白人型』『蒙古型』の痕跡がほとんどないのが、その推定根拠です。興味深いことに、南米アマゾンの熱帯雨林の奥深く住んでいるシャバンテ・インデアンも、アボリジニと全く同じGm型パターンを持っていると、この本には書かれています。

アメリカ大陸への人類進出は、最後の氷河期の後(1~2万年前)に、シベリア、ベーリング海峡(当時は陸続き)経由で移住した『モンゴロイド』が初めてというのが有力な説ですが(必ずしも定説にはなっていない)、南米にアボリジニと同じような『原初の姿』が残っているということは、それよりもはるか昔に、人類は南米にまで進出していた可能性を示しています。アフリカから、人類が世界の隅々までどのように拡散していったのかは、まだまだ説明しきれない、数々の謎を含んでいるように思います。

この本の著者、松本氏は、シベリア、バイカル湖畔のブリアート人が、日本人の祖先であろうと、Gm型の類似性から推測しています。自らその地に赴き、容貌や宗教観(シャーマニズムなど)も類似していることを確認しています。松本氏の説が、日本の考古学会や人類学会で、定説として根付いているのかどうかは、梅爺は分かりません。

現在の日本人は、『北方系蒙古型民族』を主体とし、『南方系』が1割位『混血』で混じっている『雑種』民族ですが、日本人全体としては、その割合で『均質性』が保持されているという理解を、梅爺はこの本から得ることができました。そして、約1億人の人が『均質性』を保っているという民族は、意外なことに世界でも珍しいということも理解しました。

他の多くの国が、国内に『民族紛争』の火種を抱え込んでいる中で、日本は『均質性』故に、その問題がないということは、国家として大変有利な条件ではありますが、その分、国際社会で、異質なものとの共存が下手な民族であるという欠点も内包しているのかもしれません。痛し痒しです。

|

« 日本人は何処から来たか(7) | トップページ | ヒトの記憶(1) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 日本人は何処から来たか(7) | トップページ | ヒトの記憶(1) »