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2008年11月13日 (木)

エデンを離れて(7)

ヒトのミトコンドリアDNAや、Y染色体の変化や分布を追及することで、現生人類の歴史に関する知識は、格段に増えました。従来沢山あった仮説も整理され、定説が確定したものも少なくありません。しかし、人間の知識範囲が増えると、それに応じてまた新たな謎も沢山生ずることが、この本を読むと分かります。科学者には、終わりの無い挑戦が待ち受けていることになりますので、幸せな職業と言えます。

例えば、南北アメリカ大陸へは、氷河期以前に人類が入植していたことがほぼ分かってきましたが、氷河期の後の再入植が、何時頃で、その人たちの祖先は、世界のどの地域の人たちであったかなどは、必ずしも明確に特定できていません。氷河期には、現在のベーリング海峡のあたりは海面が下がって、人が住める大陸(ベングリア)が存在し、そこに、氷河期の間避難していた人類が、氷河期の後、北からアメリカ大陸へ再侵入したなどという、梅爺が考えもしなかった説があることを知って驚きました。

人類の移動は、沿岸伝いであったとすると、当時の陸地は現在ほとんど海に没しているわけですから、考古学的な資料の発掘が、難しいという事情も理解できました。

梅爺は、日本人なので、現生日本人はどのように、日本に住み着いたのかは、大変興味があります。この本にも、縄文人(アイヌを含む)、弥生人などが登場しますので、大局的な知識は得ることができましたが、日本列島の入植が、どのようなルートで行われたのか、現生日本人には、古代人の影響が人種的にどのような形で残っているのか、地域別の分布はどうなっているのか(沖縄と東北では、明らかに容貌の特徴が異なっている)、など更に詳しいことが知りたくなりました。今後、古代日本人の歴史を科学的に追いかけた本を見つけて、読んでみたいと考えています。

この本を読んで、極東の日本へ、アフリカを出た人類が到達したのは、梅爺が考えていたより、ずっと古いことがわかりました。少なくとも、現生人類がヨーロッパへ入植するより早い時期に、日本へ到達しているのではないかと思われます。

日本は、現生人類が住み着いて以来、地球上に色々な気候変動があったにもかかわらず、常に人が住める環境であり続けたという、大変恵まれた『場所』であることに、私達は感謝をすべきと感じました。歴史が浅い国などと、卑下する必要は勿論無さそうです。

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