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2008年6月 2日 (月)

鉄と神話(5)

同級会幹事のOさんから、『神宮』『大社』『神社』の違いが分かっていますか、と一同に質問があり、梅爺は、答えられませんでした。

Oさんの説明によれば、『神宮』は、天皇家の守り神である天照大神とその系統の神様を祀る場所で、『神様が常駐している』由緒あるところ、『大社』は、天皇家の守り神とは違う系統の神様を祀るところ、『神社』は、普段は『神様が常駐していない』が、呼び出しに応じて現れる特定のところ、とのことでした。神様にも『常駐サービス』と『出張サービス』があると知って、不謹慎にも梅爺は笑ってしまいました。

天照大神とその系統の神々は、『天皇家だけが独り占めしている特別の神様』ですから、大和朝廷成立後も、庶民や他の豪族に、恩恵をお裾分けなどするはずがなく、逆に、天皇家は、他の神様には無関心で、『大社』の存在を容認したのでは、ないかと梅爺は推察しました。権力者が自分の信仰を、庶民や制圧した民に強いるというような、外国で起きたことが日本では起こらなかったということが、これで説明できるように思います。古代の日本人は、『自分や一族だけの神様』を持ち、『他人の神様』には干渉しないという、『神との関係』に関する考え方を持っていたのではないかと思います。もしそうなら、これは、外国にはあまり例をみない考え方のような気がします。結果的に、『自分だけの神』が増えて、多神教社会が形成されるのも当然ということになります。

Oさんの、『鉄と神話』の話は、外国にも及び、紀元前1600年代の、ヒッタイト(現在のトルコに建国)が、鉄を作り、利用する技術を保有し秘匿していたにもかかわらず、謎の民である『海の民』に滅ぼされた話を紹介されました。日本、外国を問わず、『鉄』に関連する古代のロマンに、興味を抱き続け、そのための勉強を怠らないOさんに、同級生一同、大いに敬意を表し、来年の再会を約して、散会になりました。

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