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2008年6月10日 (火)

『ホシズ』(1)

5月の25日から、6月の2日まで、アメリカ在住の息子夫婦が4歳の息子を伴って帰国し、我が家に滞在しました。2年に一度、アメリカ勤務の人には、2週間の家族ぐるみ休暇が認められ、その制度を利用してのことです。

普段は、梅爺と梅婆に老犬一匹という、静かな環境の我が家が、この一週間だけは、大勢の会話や笑い声が弾む、にぎやかなものに一変しました。

梅爺も、孫とおもちゃで遊んだり、一緒にお風呂に入ったりと、楽しい時間を過ごしました。

孫が、はしゃぎすぎたり、イタズラをした時に、『オリコウにしなさい』というと、孫は『ボクではなく、ホシズがやったんだ』というので、『ホシズって誰なの?』と尋ねると、『ボクと姿や声は同じなんだけど、イケナイ子なんだ』と答えました。どうも、孫には、孫だけが感ずることができる『ホシズ』という分身がいるらしいのです。

息子夫婦も、『ホシズ』は最近突然孫が言い出したもので、その奇妙な名前の由来も分からないと言っていました。

孫は、『オリコウにしなさい』『イイコになりなさい』といくら言われても、自分の中に、『イタズラをしたい自分』や『反抗したい自分』がいることを『不思議に感じて』、『ホシズ』という『仮想の分身』を、自分なりに納得できる『論理』として、創造したものと思われます。梅爺は、4歳の子供でも、自分の中に『イイコ』と『イケナイコ』がいることを察知し、その矛盾に、『自分で納得がいく論理』を脳の中で創造して対応しようという能力を持っていることに驚きました。多分このような能力は、生物としてはヒトだけが保有するものと思われます。

そういえば、我が家の娘も、子供のときに、『カリコチャン』という、女の子の友達が、いつも自分と一緒にいる、といっていたことを思い出しました。大人の目には『カリコチャン』は見えませんので、『カリコチャン』も一種の『仮想の分身』で、『自分と思いのままに心を通わせることができる友達』が欲しいという当時の娘の願望が、そのようなものを脳の中に生みだしたのではないかと推察できます。

『ホシズ』や『カリコチャン』は、大人の知識を持ち合わせていない子供が、自由に発想した、微笑ましいものに見えますが、実は、大人もこれに類する『自分に納得がいく論理』を脳の中で生み出す本能をを持っているのではないかと、梅爺は考えています。

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