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2008年6月 7日 (土)

面白さ満載の本(2)

『The Interpretation of Murder』の背景は、1909年のニューヨークです。『世界で、最もエキサイティングな都市はどこですか?』と訊かれたら、梅爺は『ニューヨーク(マンハッタン地区)』と『ベネチア』答えることでしょう。勿論、『東京』は別格としての話です。人間が『人工的に作り上げた極端な都市』であることが共通点です。『ロス・アンジェルス』も人工的ですが、車社会が作り出した味気のない都市ですので、好きではありません。

ニューヨークは猥雑で、少し気を許すと身に危険が及ぶような怖い都市でもありますが、猥雑さは『闇鍋』をつっつくようなスリルがあることの裏返しで、多様な価値観が、ごっちゃ混ぜになっており、日本では体験できない『異質な雰囲気』と『活気』に満ちています。空港からダウンタウンまで、タクシーに乗ったら、英語があまり通じないヒスパニック系の運転手だったり、ヤンキースがワールド・チャンピオンになって有頂天にはしゃぐ黒人運転手だったり、梅爺も、色々な体験をしました。グリニッジ・ビレッジにある『ビレッジ・バンガード』などのライブハウスへ出向き、1500円程度払えば、飲み物つきで、本場の一流ジャズメンの演奏を目の前で楽しむことができ、『別世界』に浸れます。同じ演奏家が来日して公演する時には、立派なホールが使われ、5000円以上払うことになりますが、あの『別世界』は味わえません。同じく、ニューヨークでは、ブロードウェイのミュージカル、メトロポリタン歌劇場のオペラ、それに、メトロポリタン美術館やニューヨーク近代美術館に出向けば、いずれも『超一流の本物』をリーズナブルな値段で楽しめます。

梅爺が知っているニューヨークは、現代のニューヨークですが、この本の話は1909年の設定ですので、建設途上、発展途上のニューヨークを対比して楽しむことができました。富裕層が、ヨーロッパの貴族社会をまねて、舞踏会を催したり、大規模な舞踏会のために、超豪華なホテルが建てられたりしていく様が活き活きと描かれています。馬車と車が並存していた時代の様子も面白く、車が優勢になっていったのは、馬糞公害のためだと知りました。当時は、2酸化炭素ではなく、馬糞が公害の元凶だったわけです。

イースト・リバーにかかる巨大なつり橋『マンハッタン・ブリッジ』も当時建設中で、橋げたの土台を、川底から30メートルほど下の岩盤まで掘って建設する、当時としては画期的な工法も紹介されています。その工事現場が、物語の重要な場所として登場したりしますので、梅爺は、色々な雑学的好奇心を満たしながら、本を読み続けました。

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