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2008年5月29日 (木)

鉄と神話(1)

5月23日から24日にかけて、1泊の大学同級会(昭和39年工学部精密機械工学科卒)が開催され、梅爺は、いそいそと出かけました。卒業時は24名でしたが、残念なことに2名が既に他界され、現メンバーは22名です。今回は、都合で3名が欠席されましたが、それにしても、年齢を考えると、19名の参加というのは、大変結束力の堅い証のように思います。元々少数のクラスでしたが、年を経て一層親密な関係になっているように感じます。

今回は、名古屋在住のOさんが幹事で、事前に『鉄と民話の旅』という綿密なスケジュールが電子メールで送られてきました。インターネットの時代とは言え、この歳で、全員電子メールが使えるということは、すばらしいことのように思います。Oさんが、仕事の現役時代に重職につかれていた、新日本製鐵名古屋製鐵所の、高炉と熱圧延行程を見学し、さらに熱田神宮、二見浦(ふたみがうら)、伊勢神宮(内宮、外宮)、猿田彦神社などを巡るスケジュールでした(宿泊は、鳥羽シーサイドホテル)。

『鉄と神話の旅』は、最先端の製鐵工場の見学と、熱田神宮、伊勢神宮などを無理に結びつけた『苦肉のこじつけ』かと気軽に考えて出かけましたが、移動のバスの中で、Oさんが大変な『博識』を駆使して、『鉄と神話』の関係を解説してくださり、『こじつけ』などと浅薄に考えていたことが、大間違いであることに気付き、恐縮しました。

『鉄は宇宙に存在する(金属)元素の一種』という、当たり前の知識しか持ち合わせていなかった梅爺は、地球という『星』の成分の約1/3が鉄であることを知って驚きました。経済的に掘り出せるかどうかを別にすれば、鉄資源は、ほぼ無尽蔵と言えそうです。金属元素が重くなると、地球上の埋蔵量は少なくなる、という一般的な関係に反して、何故鉄だけが多いのかということを説明するには、ビッグバン以降の元素の生成プロセス、地球で鉄化合物(酸化鉄)が大量にできたプロセス、元々海中の鉄イオンが酸素と結びついて酸化鉄となり海底に沈殿したものが、何故現在陸地で鉄鉱石として掘り出せるようになったのかというプロセスなどに、合理的に言及する必要がありますが、Oさんの解説で、それらのいくつかについて、梅爺はなるほどと得心がいきました。

鉄も含め、純粋に精錬された金属の持つ、特殊な性質については、まだ人類は全てを理解しているわけではないということも神秘的ですが、鉄が、人類の歴史に果たした功績が大きいことは、説明を要しません。鉄を先に『実用化』した民族が、他の民族に対して有利な立場を獲得したであろうことも想像に難くありません。

それに従えば、神話や民話として伝承されてきた物語の中に、『鉄の果たした物語が隠されている』ということも、当然推察でき、日本の歴史も例外ではないという話をOさんはされました。鉄を実用化する知識が、どのような経路で日本にもたらされのか、そして、その有利さを誰がどのように利用したのかを追及していくと、日本の古代史の事実が見えてくるかもしれないという壮大なロマンに、梅爺は、うっとり聞きほれました。

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